神社結婚式の花嫁は白無垢を選ばれる方が多いですが、白い着物でなければいけないという決まりは神社にはありません。日本の結婚式では伝統的に、白を含むさまざまな色の着物が着られていました。
いまどきの結婚式では、記念の写真が重要。その人に似合う色であること以上に、いつどこで撮るのか、背景によって映える色は違います。これはドレスの色選びでも同じ。

例えば緑豊かな神社境内では、赤や黄色など明るい色が映えます。歴史を感じさせる鳥居や門、重厚感のある木造の社殿がバックならゴールドや黒などが映えるでしょう。白は、どちらのパターンでも映えますが、どこにいても目立ち比較的背景を選ばないカラーは、ほかにも赤や黒などがあります。

伝統的な花嫁衣装だと、白の他は赤、黒など強い色が多いですが、淡く優しい色の方が好きという人も多いはず。最近は、白ではなく色打掛で挙式する人も、色や柄は本当に多彩に選べるようになりました。
ほんのりピンクや優しいパープル系、透明感のある水色などのパステル系はもちろん、ワントーン落としたおしゃれっぽい「くすみカラー」の着物も今はあるので、気になるものを試着して好きな着物を自由に選べば大丈夫。

着物ならでは、日本の季節感を意識した色選びも素敵。白が多数派と知っているからこそ、自分らしい花嫁姿にこだわりたい、という方におすすめです。

白以外で選ばれることが多いのは、赤の着物。一目でパッと華やかで、主役としてしっかり視線を集める赤系は、結婚式の衣装でも人気。

晴れの日にふさわしいおめでたいイメージのカラーなので、着物にたくさんの色柄のバリエーションが揃うのがメリット。ワインカラーに近い深みのある赤から、明るく華やかなオレンジ系も、お好みや似合う色味、写真を撮る背景なども考えて選べます。赤は派手すぎじゃないかと不安を感じる大人の花嫁さんも意外と似合うので、一度試着してみるのがおすすめ。

赤や黒といった強い色は引き締め効果もあり、白や淡い色の着物だと膨張感が心配という方にもおすすめです。

高級感があり凛とした大人の美しさを引き出すのが黒。強い色なので、白や赤と同様、写真の背景を選びません。
締まって見える、プラス足長効果を狙うなら、打掛ではなく黒の引き振袖という選択肢も。大正ロマンの雰囲気がお好きな方、他の人とはちょっと違う個性を出したい花嫁さんは、ぜひチェックしてみてください。

黒は隣りに並ぶ新郎やお母様・ご親族と色がかぶると気にされる方もいらっしゃいますが、上半身に刺繍や柄が入ることで印象が全く違うため、心配する必要はありません。小物のアレンジ次第でキュートにも、クールビューティな雰囲気にもできます。

いろいろ選べるのはわかったけれど、それでもやっぱり白が着たい！そう考える方は多いもの。赤と同様、選ばれる確率の高い白無垢には、選択肢がたくさんあります。
ピカピカの純白と生成りのようなオフホワイト、また同色の白や金・銀の光る糸で刺繍柄が入っていると、同じ白の着物でも微妙な色味の柄での違いで受ける印象は違います。

白無垢といっても、いまは裾や袖に赤を差し色が入っているものや、小物に少しだけ色を入れて、ちょっと違う着こなしアレンジをしてみることもお好み次第で可能。
お肌の色や体型、一人ひとりが持っている雰囲気によって、好きな色・似合う色は違います。白無垢も試着して見比べてみて、いちばん気に入った着物を選べば大丈夫です。